美容師のヘアケア&ドライテク!

美容室ではふんわり&ツヤツヤの仕上りだったのに、自分では同じようにスタイリングできなかったことはありませんか? 実はちょっとしたテクニックで美容室帰りの髪を自宅でも再現できます。

ポイントは、夜シャン、ドライ前のケア、しっかりドライの3ステップ。プロの技で美容院帰りのふわ艶髪をご自宅でも! ご自宅で簡単にできる髪のケア方法と乾かし方をご紹介します。

まずは夜シャン!

美髪の第一歩は夜の丁寧なシャンプー。もちろんドライやブローでもある程度キレイに見せることはできますが、根本から髪を再生するためには、時間のある夜に優しく丁寧にシャンプーをすることをおすすめします。数ヶ月後には髪質そのものも変わってくるはずです。

髪が成長するのは夜10時から深夜2時の寝ている間と言われています。寝る前に整髪料や一日の汚れを落として、頭皮を清潔にしておくことが美髪を成長させる秘訣。慌ただしい朝にシャンプーすると、頭皮をこすり過ぎたり、すすぎが不十分になったりする可能性もあります。

夜シャンも朝シャンもしているという方も要注意。髪の汚れの7〜8割はお湯で丁寧に洗えば落ちるもの。一日に2回もシャンプーで洗うと、必要以上に皮脂を取りすぎ、反って過剰な皮脂の分泌を招くことになりかねません。適度な皮脂や汗は、天然の保護膜を作り、菌の繁殖を防ぐ効果を持っています。髪には洗い過ぎも良くないのです。

夜に髪を洗うと、寝ぐせや翌朝のスタイリングが心配という方もいらっしゃると思いますが、正しい方法でしっかり乾かしておけば、寝ぐせもつかず、翌朝もまとまる髪になります。夜は、顔だけでなく髪もすっぴんにするのがアンチエイジングへの近道です。

仕上りに差を付ける!ドライ前の3ステップ

シャンプー後の濡れた髪はとても傷みやすい状態です。また、絡まったまま乾かすと、圧力がかかって傷む原因にもなります。ドライ前の一手間が、仕上りに差を付けるコツ。ぜひ試していただきたい3ステップをご紹介します。

毛先を中心にオイルを塗り込む
ヘアオイルには、髪の水分を逃がさずに、ドライヤーの熱やブラッシングの摩擦などから髪を守る効果があります。手のひらにオイルを伸ばして馴染ませたら、手の温度で髪を温めながら、両手で髪の内側から優しく揉み込むように付けください。特に傷みやすい毛先に重点的に。髪の表面だけではなくて、内側からしっかり全体に馴染ませることがスタイリングを綺麗に仕上げるポイントです。
櫛で優しく整えてあげる
絡まった髪を粗めのクシで丁寧にほぐして、キューティクルを整えましょう。魚のウロコ状に髪の表面を覆って保護しているキューティクル。濡れた髪では浮き上がって剥がれやすくなっています。下から力を加えるとウロコを魚の尻尾側から剥がすのと同じことになってしまいますので、上から丁寧にがポイントです。髪を傷めないように、絡まりをしっかり取っておきます。
綺麗になった髪をイメージする
美しい髪はイメージから! 不思議に思えますが、美しい髪をイメージしながら、髪への労りやねぎらいの気持ちを込めて丁寧に扱ってあげると、髪は確実にいつもよりキレイな仕上りになってくれます。自宅で髪のお手入れをするときも、髪がキレイになるように、想いを込めて優しく扱ってあげましょう。奇麗になった髪をイメージできたら、次はいよいよドライです。

ふんわり&ツヤツヤ!髪の毛の乾かし方

スタイリングの仕上りを決めるドライ。キーワードは「波平ゾーン」「うにドライ」「お魚ドライ」。ふんわり&ツヤツヤの仕上りになる、プロ直伝の髪の毛の乾かし方をお教えします。

ドライは乾きにくい「波平ゾーン」から!
サザエさんのお父さん「波平さん」。後ろから見ると髪が生えているのは、襟足から耳のあたり、頭の下半分だけですよね? ドライは、この襟足まわりの「波平ゾーン」から乾かしていくのが基本です。襟足は頭の中で最も毛量が多い場所。頭のてっぺんと毛先は、風をあてなくても自然に乾いていくので、先ずは乾きにくい襟足を中心に丁寧に乾かしていきましょう。
「うにドライ」でふんわりヘアに!
襟足が乾いたら、いったん頭全体を「ウニ」のような形に爆発させます。髪を頭皮に対して垂直になるように多めに掴んで持ち上げて、髪の根元を乾かしていきます。根元を立ち上げるのが、ふわっと仕上げるポイント。根元の髪の立ち上がりがないと、ハネたり、変なところで割れてしまったり、クセの原因にもなります。髪の量が多い方も少ない方も、このワンステップが美髪への鍵となります。
仕上げの「お魚ドライ」で天使の輪!
光が反射する艶髪を作るポイントは、魚のウロコ状のキューティクルを、根元から毛先に向かってキレイに閉じてあげること。手で髪の根元をつかみ、軽くひっぱりつつ優しく毛先へと滑らせながら、上から下(根元から毛先)へと乾かします。ドライヤーの吹き出し口を下に向けて、髪を持った指先に風をあてていくのがコツ。全体を整えたら、冷風で潤いを閉じ込めて完成です。冷風で髪の熱を取るとクセもつきにくくなります。

以上、いかがでしたでしょうか? お客様からは「朝のスタイリングが楽になった」「髪にボリューム感が出た」「手触りがぜんぜん違う」「ドライヤー1本でここまで出来るとは!」といったコメントをいただいています。夜シャンと正しいドライを続けることで、髪の痛みも少なくなり、数ヶ月後には髪質そのものも変わってくるはずです。

やり方がよく分からないという方は、サロンでお気軽にご質問ください。実際に体験していただきながら、詳しくお教えします。