美容室を出た直後、鏡を見て
「今日の髪型、いいな」
そう感じたことがある方は多いと思います。
ところが翌朝、同じワックスを使って同じようにセットしているはずなのに
なぜかうまくいかない。
・ボリュームが出ない
・分け目が割れる
・前髪が浮く
・全体がペタッとする
こうした違和感を感じると、
「自分はセットが苦手なのかもしれない」そう思ってしまいますよね。
多くの場合、それは技術やセンスの問題ではありません。
美容師が一番重視しているのは「乾かし方」なのです。

お客様からよく聞く言葉があります。
「ワックス、何を使えばいいですか?」
「セットが下手で…」
もちろんワックスも大切です。
ただ、実際のサロンワークで美容師が一番時間をかけているのは
ワックスをつける工程ではありません。
それはドライヤーで乾かしながら、形を作る時間です。
髪の毛には性質があります。
・濡れているときは形が変わりやすく
・乾いていく途中で流れやクセが決まり
・熱が冷めた瞬間に、その形で固定される
つまり「どう乾かしたか」が、その日の髪型になるということです。
『朝のセットが決まらない理由は、とてもシンプルです』
朝、鏡の前で
「昨日と同じようにやっているのに…」そう感じたことはありませんか?
その原因の多くは、髪を十分に濡らせていないことです。
寝癖や分け目のクセは表面ではなく、根元からついています。
霧吹きで軽く濡らしたり、はねている部分だけを直しても
根元のクセは残ったままです。
その状態で乾かすと、どうしても同じところがまたはねてしまいます。
一度リセットする。それが一番の近道です

少し手間に感じるかもしれませんが、実はこれが一番確実です。
・シャワーでしっかり濡らす
・根元まで水分を行き渡らせる
・前髪・トップ・つむじは特に丁寧に
中途半端に直すより一度リセットした方が仕上がりも、持ちも、結果的に良くなります。
タオルドライは「髪を整える準備」
濡らしたあとのタオルドライも、仕上がりに影響します。
強くゴシゴシ擦ると髪はパサつきやすくなり広がりやすくなります。
おすすめなのは、
• タオルで包む
• 握るように水分を取る
• 地肌はタオルを細かく動かす
この段階で
「整いやすい状態」を作っておくことが大切です。
ドライヤーで一番大切なのは「根元」です
ここが一番のポイントです。
毛先ではありません。根元です。
根元が立ち上がらなければ、どんなスタイルも立体になりません。
特にメンズヘアは根元の方向と立ち上がりで清潔感や印象が大きく変わります。
『おすすめの乾かす順番』
おすすめの順番は次の通りです。
- 最初に前髪
- 後ろ(襟足・後頭部)
- トップ
- サイド
前髪を最後に乾かすと、割れやすく、浮きやすくなります。
分け目やハネは「風の入れ方」で変えられます。
同じ方向からずっと風を当て続けると分け目は固定されます。
左右、前後、角度を変えながら、風を入れてみてください。
「生えグセだから仕方ない」そう思っていた部分も乾かし方で改善するケースは多いです。
「トップが潰れる」「ボリュームが出ない」理由
お客様から特に多い悩みが、
「トップがすぐ潰れてしまう」
「朝は良くても、外に出るとペタッとする」
というものです。
この場合、ワックスを変えたり、量を増やしたりする前に
まず確認してほしいことがあります。
それは、根元に空気が入った状態で乾いているかどうかです。
髪の毛は、乾いた瞬間の形を記憶します。
根元が寝たまま乾いてしまえば、その後どれだけスタイリング剤を使っても
立ち上がりは長く持ちません。
ボリュームが出ない人に共通する乾かし方
多くの場合、次のような乾かし方になっています。
・上から風を当てている
・分け目に沿って乾かしている
・毛流れを整えすぎている
この乾かし方は、一見きれいですが、実はボリュームを出にくくする乾かし方です。
トップに自然な立ち上がりを出したい場合は、一度、毛流れを無視することが大切です。
正しい考え方。
・立ち上げたい部分の根元に
・毛流れと逆方向から
・下から風を入れる
これだけで、根元の印象は大きく変わります。
「セットで無理やり立たせる」のではなく、乾かす段階で、立つ形を作っておく。
これが、美容室の仕上がりに近づくポイントです。
『前髪が割れる・浮く人はここを見直してください』
前髪が思い通りにならない、という悩みも非常に多いです。
・真ん中で割れる
・浮いて落ちてこない
・流したい方向に流れない
この原因も、ほとんどが乾かし方にあります。
前髪は「一番最初」に乾かす!
前髪は、髪全体の中で
最もクセが出やすく、
最も印象を左右する部分です。
にもかかわらず、一番最後に乾かしてしまう方が多い。
結果として、
・割れやすい
・浮きやすい
・動かなくなる
という状態になります。
前髪は必ず、一番最初に仕上げる。
これだけで失敗は大きく減ります。
分け目は「作るもの」ではなく「ぼかすもの」
センターパートやサイドパートなど、
分け目のあるスタイルの場合、
分け目をきっちり作ろうとすると
不自然になりがちです。
分け目が強く出すぎると、
・地肌が目立つ
・老けて見える
・清潔感が下がる
といった印象につながることもあります。
おすすめなのは、分け目を決めすぎない乾かし方です。
左右から、前後から、少しずつ風向きを変えながら乾かすことで、分け目は自然にぼけます。
「きっちり分ける」のではなく、「自然に流れる位置を探す」
この意識で乾かしてみてください。
仕上げの冷風が、セットの持ちを変えます
温風で形を作ったあと、
そのままドライヤーを止めていませんか?
実はここに、もう一段仕上がりを良くするポイントがあります。
それが冷風です。
温風で柔らかくなった髪は、冷えるときに形が固定されます。
仕上げに冷風を当てることで、
・形が安定する
・ボリュームが持続しやすくなる
・ツヤが出やすくなる
といった効果が期待できます。
冷風は、
「セットを固める最後の工程」と考えてください。
ここまでで、セットの土台は完成です!
ここまで読んでいただいて、
お気づきかもしれません。
この段階では、まだワックスは使っていません。
それでも、
・シルエット
・ボリューム
・流れ
は、ある程度完成しているはずです。
メンズヘアは、
この「乾かしただけの状態」が仕上がりの8割を決めます。

次は、
この土台を崩さずに自然な動きと束感を出す
ワックスの使い方について解説していきます。
多くの方が
「ワックスで髪型を作る」と思っているかもしれません
実は、形は乾かす過程で作り、
ワックスはそれを整えて保つためのもの、です。
この認識があるだけで、セットの失敗はかなり減ります。
つける量は「少なめ」が基本。
ワックスの量が多すぎると
・重く見える
・ベタついて見える
・動きがなくなる
といった原因になります。
最初は少量。
足りなければ少しずつ足す。
このくらい慎重でちょうどいいです。
ワックスをつける順番も大切です
いきなり前髪からつけてしまうと、一番目立つ部分が重くなりやすくなります。
おすすめの順番は、
- 後ろ
- トップ
- サイド
- 最後に前髪(手に残った分だけ)
この順番でつけると、全体のバランスが取りやすくなります。
セットがうまくいかないと、
「自分には向いていない」
そう感じてしまうこともあると思います。
でも多くの場合、少しやり方を知らなかっただけです。
・しっかり濡らす
・根元から乾かす
・風の向きを変える
・冷風で仕上げる
この流れを意識するだけで、毎朝のセットは確実に変わります!
分からなければ、
美容室で遠慮なく聞いてください!
更に詳しく、お伝えいたします。

